伊勢市宮後で3代続く「西田天ぷら店」が31日をもって営業を終え、120年余りの歴史に幕を下ろす。素朴な味わいが多くの市民に愛されてきた。50年以上店を切り盛りしてきた西田明さん(77)と朝美(ともみ)さん(75)の夫婦は「常連の皆さんに支えられて続けてこられた」と感謝を語る。
店は伊勢市駅前商店街の一角にあり、目の前では再開発事業で14階建てマンションの建設が進む。朝美さんの祖父が、この場所で明治時代に創業した。
朝美さんは短大卒業後、20歳で母好子さん(98)と一緒に店に立つようになり、明さんも結婚後、20代前半で働き始めた。早朝から食材の仕込み作業をして、開店に合わせて揚げたてを準備す...
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